自立支援法と聴覚障害者

コミュニケーションは生きる権利

 

聴覚障害者「自立支援法案」対策中央本部が作成した冊子「コミュニケーションは生きる権利」は、
障害者自立支援法が成立した現在においても、聴覚障害者が抱えている不安と行政が担うべきニーズ・
シーズを明確に提示しており、参考になります。

こちらでパンフの一部を抜粋して紹介していますので是非ともご一読下さい。

東京の手話通訳派遣制度の流れと自立支援法への取り組み

 
昭和40年9月19日 ろうあ者2名が上野の寿司屋で傷害致死事件(蛇の目寿司事件)
昭和41年8月4日 蛇の目寿司事件控訴審開始
         (日本初のろう者弁護士松本晶行氏が弁護団に参加)
昭和42年1月24日 総選挙の立会演説会に全国初の手話通訳(中野区大和小学校)
(1967) 4月8日 東京都知事選挙の立会い演説会に手話通訳をつける
    7月9日 東京都ろうあ会館建設委員会発足
昭和44年9月26日 「東京都聴力障害者団体連絡協議会」発足
昭和45年2月23日 都聴障団体連協、対都交渉(以後夜間に変わり毎月1回夜間に行なわれる)
    6月8日 知事対話集会等を要求する対都対区請願、署名・カンパ運動始まる
    10月7日 東京都手話通訳奉仕員養成事業開始(東京手まねを学ぶ会委託)
    10月31日 美濃部東京都知事との対話集会(ろうあ会館の建設・手話通訳の養成・
         ベビーシグナル等貸与について約束)
昭和48年7月2日 東京都手話通訳派遣事業始まる(東京都手話通訳派遣協会設立)
(1973)      (手話通訳を専門とする協会の設立は全国で初めて)
昭和49年4月   養成事業を「東京都聴力障害者団体連絡協議会」から選出された
         委員による合同運営委員会体制に移管
昭和50年5月10日 東京都障害者福祉会館(三田)オープン
昭和52年     養成事業を手話通訳派遣協会に運営移管
昭和54年4月1日 「東京都聴覚障害者連盟」設立・都内ろう団体の完全統一
昭和57年4月1日 東京都より法人許可がおりる
         「社団法人 東京都聴覚障害者連盟」設立
昭和62年3月1日 耳の日記念文化祭でアイラブパンフ普及ウォークラリー
平成元年9月13日 東京都議会に手話通訳配置
平成2年3月28日 第1回手話通訳士合格者発表、全国197名、東京46名
    4月2日 NHK「みんなの手話」「手話ニュース」放送開始
平成3年4月1日 社会福祉法人聴力障害者情報文化センター情報提供施設認可
    7月   第11回世界ろう者会議(東京・武道館、京王プラザホテル)
    9月7日 都内関係10団体で聴障者社会福祉法人設立準備会が結成される
平成6年     ハートビル法制定
平成7年     障害者プラン~ノーマライゼーション7カ年戦略~策定
平成11年1月   社会福祉基礎構造改革最終報告(措置から契約へ)
平成12年4月   介護保険制度導入
    6月   社会福祉事業法が社会福祉法に改正
         交通バリアフリー法制定
    12月   差別法改正委員会と介護保険対策委員会が発展的解散し「福祉対策
         プロジェクト委員会」発足
平成13年2月1日 社会福祉法人東京聴覚障害者福祉事業協会認可
    4月1日 東京都手話通訳派遣協会を福祉法人に委託移管し「東京手話通訳等
         派遣センター」と改称。運営は引き続き運営委員会が福祉法人内の
         組織として担当。
平成15年4月   支援費制度導入
平成16年10月12日 厚生労働省「今後の障害保健福祉施策について=改革のグランドデ
         ザイン(案)」を発表
    11月26日 「三位一体改革」の全体像を示した政府・与党合意報告
    12月6日 福祉対策プロジェクト委員会が発展的解散、「東京都聴覚障害者
         福祉対策会議」結成
平成17年1月10日 第2回福祉対策会議開催(以後、毎月第一月曜に開催)
    2月1日 加盟団体へ緊急アンケートをFAXで依頼。(回収率75%)
    2月10日 グランドデザインの主柱をなす施策として「障害者自立支援法案」
         が閣議決定
    3月7日 第4回福祉対策会議。自立支援法についての中央対策本部を設置し、
         地域にも地域本部を設ける予定との情報から、福祉対策会議構成団
         体が東京対策本部となることを確認。
          構成団体(3月7日現在)
           社団法人東京都聴覚障害者連盟
           NPO法人東京都中途失聴・難聴者協会
           東京都手話通訳問題研究会(全国手話通訳問題研究会東京支部)
           東京都登録要約筆記者の会
           全国要約筆記問題研究会東京支部
           東京都手話サークル連絡協議会
           東京都要約筆記サークル連絡会
    3月20日 聴覚障害者「自立支援法案」対策中央本部設置
    3月20日 東聴連定期評議員会に先立ち、加盟団体代表・評議員を対象にした
         1時間半の学習会を開催。参加者約120名。
           アンケートの主な内容
           ・加盟49団体のうち、半数が特に取り組んでいない
           ・区市レベルで関連組織による学習会・説明会はほとんどない(80%)
           ・手話講習会、手話通訳派遣事業のほとんどが民生費(80%)
    5月5日 聴覚障害者「自立支援法案」対策中央本部決起集会
    5月12日 障害者自立支援法を考えるみんなのフォーラムに6,600名集結
    6月12日 加盟協会会長会議開催、行動マニュアルを元にした取り組みを説明
    6月17日 東京都福祉保健局と東聴連の福祉懇談会を開催し、コミュニケーシ
         ョン支援サービスの維持を要望
    6月17日 都議会各党に都内障害者11団体で公開質問状
    7月5日 自立支援法緊急大行動(日比谷)に11,000名集結(情報保障を担当)
    7月11日 都内11組織の呼びかけによる、自立支援法案学習・交流集会開催
    8月1日 東京都選出国会議員に「障害者自立支援法案の全面見直しを求めます」という文書を提出
    8月23日 第44回衆議院小選挙区立候補予定者(東京)へ障害者福祉施策及び
         「障害者自立支援法」に関する公開質問状を実施、ホームページにて公開
    9月10日 緊急区市会長を開催し、再度地域における取り組みを依頼
    10月4日 自立支援法を考える東京フォーラム(中野ゼロ、情報保障を担当)
    10月14日~17日 都議会各党との予算折衝ヒアリングで自立支援法案の「応益負担の再検討」を求める要請文を配布
    11月23日 いつでも、どこでも、コミュニケーションと生活支援の保障を!全
         国集会(北区赤羽、案内・会場等を担当)
平成18年
    2月21日 緊急区市代表者会議開催
    3月 都福祉保健局主催の区市福祉関係課長会議で、在宅福祉課長が「手話通訳派遣事業はできるだけ早い時期に地域へ移行する」と発言。
    4月1日 障害者自立支援法実施
      (手話通訳派遣事業10月1日より地域生活支援事業として実施)
    4月20日 第1回地域担当者会議開催。34地域約120名が出席。
    6月1日 第2回地域担当者会議。32地域約100名が出席。
    6月8日 第2回自立支援法を考える東京フォーラムに約1800名集結。
    6月29日 第3回地域担当者会議(三田)以後月1回のペースで実施。
    7月4日 東京都福祉局懇談会(予算交渉)で派遣事業の地域移行が明確化。
    8月1日 各事業体、福祉対策会議を経て地域に都事業体への契約依頼文配布。
    9月7日 特別区課長会議で都在宅福祉課長が参考文を元に説明。
    10月1日 昭島市、東久留米市で手話通訳派遣事業を当事者負担で開始。
    10月24日 第7回地域担当者会議(国分寺)で都在宅福祉課長が説明。
    10月27日 東京都聴覚障害新聞臨時号でコミュ支援事業の状況をアピール
平成19年
    1月16日 東京都が予算内示、手話通訳派遣事業ゼロ査定、要約筆記派遣減額
    2月5日 都派遣センター運営委員会が都議会各党に予算折衝
    2月28日 福祉対策会議臨時幹事会開催、都への要望をまとめる
    3月3日 耳の日記念文化祭で緊急アピール
    3月23日 東京都福祉保健局に福祉対策会議幹事会で要望文提出。
    4月1日 都の手話通訳派遣事業廃止、地域へ移行。

  その他の取り組み
  ・区市加盟協会の定期総会や学習会、行政交渉などに担当委員を派遣。
  ・中央対策本部の発行した、「コミュニケーションは生きる権利」パンフを
   約4400部配布・販売。
  ・福祉対策会議の作業部会では、①手話関係班、②難聴・要約筆記関係班、
   ③相談事業班、④施設事業班、に分かれて具体的なプランを審議。
 ・地域の自立支援法担当者(聴覚障害者、健聴者)を登録し、定期的な学習、
   情報交換を実施。参加は約30地域、100~150名。
 

自立支援法導入に向けて、区市町村における行政交渉マニュアル

 

 障害者自立支援法は検討不十分なままに多くの問題をかかえて進められている法案ですが、身体・知的・精神障害者福祉施策の統合など評価すべき部分もあり、財源の確保や介護保険制度との統合問題を考えると、根本から反対するのは難しい状況になってきています。この法律が導入された場合、聴覚障害者のコミュニケーション保障事業においてさまざまな問題が発生することが心配されています。

・応益負担導入による手話通訳派遣等の有料化

・都予算の地域流出による都手話通訳事業等の予算減

・相談事業が確立していないことによる地域聴覚障害者支援施策の弱体化

これらの問題については、東京都レベルの交渉だけでは解決できず、区市町村における統一した要求行動が必要です。手話通訳派遣事業等の聴覚障害者サービス事業が現在のまま続けられるようにするだけでなく、弱体化している相談事業を実用的な事業としていくなど長期的展望も含めた区市町村における統一行動のために本マニュアルを活用していただきたいと思います。

2005年6月6日

東京都聴覚障害者福祉対策会議

(聴覚障害者「自立支援法案」対策東京本部)

1.聴覚障害専門相談員制度の確立

基本方針:自立支援法導入を契機に専門的な相談事業を充実していく

現在、東京都で聴覚障害関係専門相談制度を実施しているのは、行政による直接窓口をのぞけば東京都障害者福祉会館、東京聴覚障害者自立支援センター、中野区程度であり、行政が予算を出しているのは、福祉会館と中野区だけです。

東京都心身障害者福祉センターでの相談業務も縮小の方向で進んでおり、東京では聴覚障害者に対する専門的な相談制度はほとんど行われていない状況です。

区市レベルでも、自立支援法実施にともなう相談支援事業者や地域生活支援事業での相談事業について、実施のガイドラインが必要ですが、それもないため現在(介護保険、支援費制度)でも聴覚障害者への支援事業がスムーズになされておらず、地域の登録手話通訳者等が権限を越えて対応しているケースもある状況であり、今後自立支援法が導入された場合もますます相談員制度が重要になってきます。

今回の自立支援法導入は形骸化している東京の相談事業を実用的なものにする機会であり、自立支援法の導入には相談員制度の充実は必要不可欠なものとして、区市町村や都政に相談員事業の予算化を要求していきます。(要望ひな形1.及び2.参照)

<具体的な相談事業システム>

東京都レベルでの相談事業

内容 専門資格を持った相談員による相談事業

主体 社会福祉法人東京聴覚障害者福祉事業協会

予算 情報提供施設予算、区市からの委託

区市レベルの相談事業

内容 専門的な相談事業が実施できるなら都レベルと連携

ピアカウンセリング事業

主体 地域聴覚障害者協会、地域聴覚障害関係NPO法人

予算 地域自立生活支援事業予算(一般財源)、自立支援法地域生活支援事業予算

介護保険

2.東京手話通訳等派遣センターと、各区市の手話通訳制度について

基本方針:東京手話通訳等派遣センターと、各区市の通訳派遣制度の2層で行う。

本来、どこに住んでいても均一の福祉サービスを受けることができるべきです。しかしながら、手話関連事業については、区市ごとの事業実施が多いことを考えると、現状認識のもと実施が必要でしょう。

独自にレベルの高い手話通訳派遣事業を実施可能な区市は、今まで通りに独自に実施するとして、あるレベル以上の派遣事業を実施できない地域は、地域生活支援事業として実施するように働きかけ、都レベルで担当していくという形が必要になります。独自に実施可能な地域も都と連携を保つことによって、更に高レベルの通訳や地域では対応できない特殊な通訳を依頼できるだけでなく、都レベルでの統一実施を行っている要約筆記派遣事業と一致させることがもできます。

手話講習会事業についても、区市の独自予算による実施は運動で守っていかねばなりません。区市では手話奉仕員養成や区民啓発事業、都では手話通訳者・通訳士養成事業として位置づけることによって、区市の実施も守っていくようにする必要があります。

相談事業、グループホームなど、他の障害者とも関係する事業については、特に、予算の配分に力関係が影響するので、自治体との交渉だけでなく他障害団体や福祉施設の動向にも注意し、可能なら相互に支援しあう形で運動を進める必要があるでしょう。

また、東京都の場合独自予算による実施が殆どであるため、各県と連携をとりながら独自の取り組みを進めていく必要もあります。(要望ひな形3.参照)

<東京手話通訳等派遣センターと各区市手話通訳制度の役割分担>

東京手話通訳等派遣センター(以下、派遣センター):

・地域では担えない司法、警察、病院等の高度なスキルを必要とするケースへの派遣

・手話通訳制度未実施及び対応しきれない地域より委託を受けて派遣

・委託による地域派遣コーディネート

・地域へ専門的な相談、助言

各区市手話通訳派遣制度:

・特に問題なく派遣事業を行っている地域は従来通り

・試験未実施等で一定のレベルを確保できない地域は統一試験でレベルの引き上げを図る

・未実施、または絶対的に通訳が不足している地域、コーディネーターが確保できない地域は、派遣センターへの事業委託を自治体と交渉する。

3.要約筆記事業及び中途失聴・難聴者事業について

要約筆記事業は、現状では「奉仕員事業」であるが、自立支援法導入後、奉仕員事業は通訳事業に転換されることになると思われます。現在は東京都事業が中心ですが、区市事業も今後は存続あるいは新規立ち上げ、拡大を求めていく必要があります。このとき、手話通訳事業同様、区市の格差が生じないような方策を図ることが重要です。手話通訳事業の方針に沿って、都の事業と区市事業がそれぞれの役割の中で十分に機能できるよう関係団体との情報交換・連携を図り、対応していけるようにする必要があります。(要望ひな形4.参照)

<要約筆記通訳派遣事業>

・区市レベルでの派遣事業創設に向けて、積極的に要望を出していく。制度改正以前でも要約筆記通訳派遣事業として実施する方向を出す。

・区市の派遣事業開始にあたっては、単独実施の困難さにより実施の遅延を招かないよう、都全域の広域派遣対応の方法を提示する。

・広域対応として、区市が自立支援センター(現時点で)と委託契約をすることで、費用対効果も考えた事業の方法を提示する。

・東京都の現派遣事業にある団体派遣は継続を求める。

<要約筆記通訳養成事業>

・現在の東京都要約筆記奉仕員養成講習会は当面充実、拡大の方向で進める。

・区市でも要約筆記課程を実施するよう交渉していく。

・要約筆記通訳課程が創設されたときには、東京都の従来の奉仕員養成講習会を廃止し、通訳課程の内容に衣替えする。

・区市の要約筆記講習会修了者を制度改正後の東京都要約筆記講習会通訳課程(仮称)に受け入れる方策を検討。

4.施設事業について

施設事業については、現時点では入所者や利用者の自己負担が重くなり、入所できなくなったり、施設側が肩代わりして運営が破綻することが心配されています。

そのためにも応益負担には反対していく必要があります。

地域における聴覚障害者相談事業を充実することで、利用者への正しい判定ができるようになることが期待できますので、1.の相談事業の充実が施設事業にとっても重要になってきます。

施設の絶対数が少ないことと、地域中心になっていくことから、聴覚障害者用グループホームなどの新しいシステムと支援制度を構築していく必要があるので、地域と都(社会福祉法人東京聴覚障害者福祉事業協会)の連携、情報交換が重要になるでしょう。

5.自治体(区市行政)との交渉ポイント

手話通訳事業の具体的な内容(実施体制、費用負担など)は、区市町村や都道

県の障害福祉計画の中に規定されることになります。

→「計画」策定段階で聴覚障害者・手話通訳者が関わる

→行政交渉の時に具体的な要望を提出する

自治体の厳しい財政状況による「事業選択」が生じる

→支出削減のため、事業実施課(障害福祉課など)レベルでは、継続・削減事業

選択の基準として下記のような概念が登場する

・目標数値の導入(目標達成により事業終了)

・補完性の原理(民間で可能なものは民間に)

・効率性(コストパフォーマンス)

・有効性(目標達成の評価性)

→よって、これらの基準による削減の対象にならないよう、先手を打って、具体的な要望を区市自治体に出していく。

(1)都一般財政からの手話通訳派遣センター予算やコミュニケーション支援事業の予算を減らさないで下さい

(2)地域の手話通訳等養成事業の予算を減らさないで下さい

※手話通訳者の目標数値の導入による減少の恐れがある場合

(3)手話通訳等(派遣)事業予算を削除しないで下さい

(4)自立支援法が導入されても講習会や派遣を有料化しないで下さい

→理想論や具体性のないお願いでは通用しないので、過去の実績や他区市の状況などの「具体的な数字や事例」に基づいた要望をまとめることが大切。

※東聴連や東通研などの調査データを活用

長期展望に基づいた要望

(1)専門的な知識・資格を持った相談員を設置して下さい(重要)

(2)手話通訳認定事業を独自もしくは統一試験で実施して下さい(未実施の場合)

(3)区市役所や福祉事務所に手話通訳を配置して下さい(同上)

(4)手話通訳派遣事業の見直しの際、都手話通訳派遣センターと相談して下さい

手話通訳等事業がまだ充実していない地域での留意点

①手話通訳等の派遣事業のない地域は、行政に対して始めて欲しいと要請する

②派遣のみの地域は設置を要請

・区部の設置済みは、11区

・市部の設置済みは、7市

設置はコーディネーターの役割など中心的な役割を持つことも可能と強調

③手話通訳等の講習会回数については厚労省のカリキュラムを基準として、

・基準に満たない地域は厚生省カリキュラムに沿うように要請

・基準通りの地域、基準を上回る地域は継続を要請

上回る地域は、何故厚生省カリキュラムだけでは不足するのかという具体

的な理由付けが必要(東京のレベルの高さ等)

④手話通訳事業に対する住民の理解者を増やしていくことも大切

聴覚障害者相談員事業についての交渉ポイント

・都レベルで実施しているのは、心身障害者福祉センターと東京都障害者福祉会館。

・専門相談員制度として区市実施は中野区。

・ピアカウンセリング(ピアカン)としては、いくつかの地域で実施している。

・ピアカンと専門相談員を混同しているところが多い。ピアカンは当事者であれば、専門的な知識などは必要条件ではない。専門相談員は専門的な知識が必要であり、ピアであることが望ましいが、ピアは必要条件ではない。

・専門的な内容は、都が担当するとなっているので、心身障害者センターの事業が縮小されるのを見越して、都に予算を要求。

・区市レベルとしては、一般財源化されてしまっているが、障害者地域自立生活支援事業を実施要求していく。この時、ピアカンと専門相談の区別をはっきりさせながら要求。

・秋~冬に実施予定の、障害者ケアマネ養成研修に参加する。

・相談支援事業者指定を、障害者当事者団体が認めている団体に委託させる。

・区市レベルで専門相談を担う人材がいないときは、東京聴覚障害者自立支援センターに委託するよう交渉。

【行政折衝時のアドバイス】

①行政に要望書を提出する前に、水面下の交渉が必要である。

②行政の職員と仲良くしたり、行政の窓口担当者と顔なじみになる。

③用事があるときのみ行政に顔を出すのではなく、常日、顔を出して覚えてもらう。

④盲や車いすの方々は自分だけで行政に自由に行かれるが、聴覚の場合は通訳者を同行させなければならないので容易ではない。という事も含めて理解を求める必要がある。

日頃の地道な積み重ねが大事。

⑤上記④で設置通訳者の必要性を主張できる。

⑥時期を逃さない。予算編成会議はいつ頃か把握しておき、その前に交渉。

⑦派遣事業の必要性と多様性を説明する。(手話通訳、要約筆記通訳、盲ろう者通訳など)また、事業の変更がある時は必ず当事者団体と相談するように念を押しておく。

⑧地域での派遣事業の問題点を通訳者と充分に話し合って整理しておく。

⑨地域の通訳組織、手話サークルにも協力・アドバイスを求める。この場合はバランスが大事。ろう者主導にこだわり過ぎず、健聴者に振り回されずに。

⑩他障害者団体、福祉団体の理解と協力を求める。ただし、ギブアンドテイクの考えで協力を求めた団体への支援も必要。

⑪公式の交渉の時はサークルなどに依頼して記録を用意する。水面下の交渉の時は記録はとらない(メモ程度が良い)方が本音を引き出せる。

⑫最終的な協力者として区市議会議員に理解者を作っておく。

⑬地域にある障害者福祉団体連合会に出席し、他の団体と一緒に運動を進めたいと発言する。

⑭具体的な対応でわからない場合は、東聴連事務局まで問い合わせて下さい。

 

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